CB250Rというバイク
特徴
なかなかピーキーというか、コンセプトが明確なバイクだと思います。
車格
125ccモデルとフレームを共有しており、かなりコンパクトな車格です。ただし脚付きは言うほど良くはないのが正直なところ。シート高795mmですからね。単気筒だしフレームも細いので大型に比べればいいけど原付き感覚というわけにはいかない高さです。逆に言えば大型に乗ってた人なら両足ツンツン、片足接地は慣れてるだろうから軽さも相まって問題にならないのかなと思います。
フレームやフォークは剛性がしっかりしています。その分どことなく路面追従性はちょっと感じにくいような…。
柔らかい乗り味というよりは硬いバイクだと思います。
軸距は1355mmと短い方。参考までにCBR250RRは1390mmです。そのせいでしょうか、安定感はあまりないバイクです。高速も走れないことはないけどどっしり乗ってツーリング、というバイクでないことは確か。
車重
CB250R最大の特徴は144kgという車重じゃなかろうかと。CBR250RRだと167kgなのでだいたい20kgくらい軽い。その分馬力は11馬力低いですけどね。軽い分取り回しは楽で細い峠道なんかが楽しいです。
エンジン
27馬力単気筒です。びっくりするほどパワーがあるわけじゃないですが、上で書いたように車重の軽さで軽快に走れるという印象。単気筒だけあってジャイロ効果は弱く倒したい方に倒れ、起こしたい時も自分で起こしていくような、そんなバイクです。4発だと真っ直ぐ立とうとする力に対して体重かけて倒していくような乗り方ですがそれとは対照的と言えるかもしれない。
パワーは6000〜8000ちょっとでグイッと来ます。その後9000後半からもう一山。総じて250ccとしては不満がないです。低速でもエンジンが止まりそうということはなく、例えば急勾配上りのヘアピンを20km/h 2速で走るような時でも不安はありません。
気になるのはドンツキ感があって、低速の時にいきなりガクンと動くのは困りものです。オイル交換では直ってないですが、暖かくなってきたからでしょうか、最近ちょっとマシに。原因はさっぱりわからないんですがこれだけは困りものです。前に車いたりして自分のペースで走れない様な時はアクセル開けるのに神経使ってます。
ライディングポジション
ハンドル
ちょっと前傾気味のポジションになります。ハンドルがフラットで幅もかなり広いので思った以上にスパルタン。ストリートファイター系で尚且グローバルモデルだから体格が良いライダーを前提にしているそうですが、小柄な日本人にはちょっときついのではないかと。私はハンドル交換しましたけどね。
ステップ
あと特徴的なのはステップです。このステップが結構な曲者で、ハンドルやらフレームはスパルタンなのにステップは前気味のゆったりポジションです。
足を下ろす時にど真ん中に来るから停車するときは邪魔です。可倒式なので救われていますがもうちょっとなんとかならなかったのだろうか。。
そしてステップが前気味に付いているのでお尻を動かすような乗り方をしようとしても微妙に力が入らない。上体を動かす時当然足で身体を持ち上げるわけですが、そういう時は膝がある程度縮んでいるほうが動きやすいというのが理由です。先述のようにこのCB250Rはどう見たってロングライド・ツーリングするようなバイクではなくて短距離がんばるようなバイクなのにステップだけはチグハグ感のあるポジションです。バックステップに交換すればいいんですが、今出ているのは5万くらいするようなお高いものだけなので今後サードパーティで安いのが出て欲しいところです。
タイヤ
ラジアルを履いているのをアピールしています。一般的にはラジアルの方がコーナリング性能が高いのでそこを推しているのかと思います。ただデフォルトで履いているタイヤは言うほどレーシーなものではなくてツーリングタイヤ然としているものです。なのでもしがんばった走りがしたいならよりスポーツ寄りのタイヤにすればいいかと思います。150/60R17はタイヤメーカー各社から対応品がスポーツモデルでもあるようなので選択肢は豊富です。
ミッション
今の所ギア抜けすることもなく気持ちよく走れています。たまにシフター動かすのが甘かったかな?と不安なまま走ったりもしましたがそれでも大丈夫なのでしっかりしています。峠道くらいなら3, 4速でだいたい走れて高速走行もそれなりといったギア比なようです。エンジンも幅広くパワーが出るのでそんなに困ったということはないです。
シフトインジケータ
今が何速か表示する機能が何故かCB250Rにはないんです。代わりに水温計は付いていますがそんな熱にシビアなバイクでもないし見ることは正直ありません。ホントなんでこうなってしまったのか?地味ですがかなり不便なので後付しています。8000円くらいかかったかな。
ブレーキ
前後共にシングルディスクになっていますが十分な制動力です。軽さとデフォルトのタイヤも相まって結構簡単にロックする程度には。ABSが付いてるのである程度安心なのもいいです。意図せずロックして転倒は嫌ですしね…。
サスペンション
フロントサスペンションがごん太なのが印象的なバイクです。乗り始めはものすごく固くてこのサスペンション動いているのか?と思った程。今ではそこそこ動きますが特別すごいという感想もなく普通といったところ。ちなみにフロントはプリロードアジャスターはありません。この価格帯ですししょうがないところでしょう。
リアも最初はフロント同様カチコチで動きませんでしたが慣らしが終わればちゃんと動くようになります。他の記事でも書いていますが、最初はプリロードを一番緩くして動くようになったら自分の体重・走りに合わせていけばいいんじゃないかなと思います。
車載スペース
リアシート下に車載スペースがあります。見ての通りですがそんなに大きい容量はないです。私の場合はイモビライザーとETCが入っていますが、これに車載工具+コンパクトなボックス&ヘキサゴンレンチ、車検証諸々、予備レバー二本は入っているので今どきのスポーティーなモデルのバイクとしては十分じゃないかと思います。
シートバッグ
リアシートが狭いので小さめのシートバッグでも前にずって来ないように固定しておかないと非常に鬱陶しいことになります。ロングツーリングメインの人であれば他のバイクにするかキャリア付けるか、何か考えたほうがいいかもしれないです。
総評
もう散々他のサイト様で言われている事と同じになっちゃいますけど。
CB250Rはオールマイティではなくピーキーさはあります。Ninja250のようになんでもできそうというバイクではなくてある程度使うシーンを想定していると楽しいバイクではないかと思います。
軽くてちっちゃいのでタイトなコーナーでも楽しむことができます。所謂バイクに乗せられている感も全然ありません。ただ250ccなので加速はそれなり。大型のようにコーナーから立ち上がる時にすっ飛んでいくような走りは出来ないですけど楽しむには十分な性能です。何度も言うようですが軽くて単気筒だから楽しいを地でいくようなバイクです。
安定性はお世辞にもあるとは言えないので高速道路だとかロングライドがしんどいのは確か。シートも硬いですしね。ツーリングメインで旅行しまくりたいという人は正直他のバイクの方がいいかもしれません。脚付きさえクリアできれば下道トコトコは楽しいかもしれません。私も昔125ccで各地を下道でゆっくり回ったりしてましたが、そういう乗り方はできそうだなと思います。
最後に私の場合ですが、250ccで維持費をあまり気にせず、乗りたい時に日帰りで山道なんかを楽しむという前提で買いました。走っている時も頑張りたい時は頑張ればいいし、疲れたら250ccだしゆったり流れに身を任せればいいやという心の余裕もあります。というわけでこのバイクには十分に満足できているかなというところです。