太いスキー板を独断と偏見に基づいて紹介してみる

はじめに

試乗会で乗ったもの、自分で使っているものだけ紹介します。

初めて太い板に乗るという方も見に来られそうなので、ちょっとだけファットな話をば。

日本ではスキー=基礎タイプのスキー板というイメージがあると思います。自分もそうでした。故に大抵の人は基礎的な滑り方をしているようにゲレンデを見ていると思います。今回紹介するファットスキーはドカーン!って滑ってバコーンってなる感じです。何言ってんだこいつと思われるかもしれませんが、荒れた面を見れば飛び込みたくなり、段差があれば跳ねたくなり、パウダーならフロントを上げスプレーを吹きながら突っ込むわけです。

どうでしょう、基礎であればどんな雪面でもいなして上手い事滑るってもんでしょうが、ファットはスキー板の力を借ります。こんなことばかり言ってると怒られそうですが、ファットはファットなりに技術はあると思います。しかし別の楽しみ方もあるよってことを念頭にしてもらえればと思います。

そして板の力を盛大に借りるスタイルなので、板ごとの違いも大きく感じます。例えばメタル無しのセンター110mmとメタル入りの80mmはファットと言っても全く別物で使う場面も使い方も変わります。

初めてのファットという人向けに言うのであれば100mm+-5mmくらいでメタルなし、そこそこ張りがあるタイプでキャンバーにしとけばいいんじゃないかと。パウダーなんていかねぇ、脚力なら任せろというのであればメタルはあってもいいかもしれません

あと、言い訳っぽいですがタイトル通り僕の独断と偏見で感じたままに書いていきます。わざわざ言うまでもないのですが、スキー板の良し悪しは正直人によるとしか言いようがないところはあります。やりたいことはもちろん、技術のレベルや好きな滑り方、体力などで変わってくるものです。気になったものがあれば試乗してみることをオススメします。他の板と比べることで違いも明確に分かるのではないかと思います。

板の写真は各メーカーさんのところから引用(リンク貼ってありますので是非それぞれのページも見てみて下さい)させてもらっていますが、まだ24-25モデルに差し替えられていないものもあるのでニューモデルの見た目は自身で確認してもらえればと思います。

板紹介

LINE SAKANA

ボロいのは僕が使っている板だからです…
https://lineskis.com/ja-jp/p/sakana

僕の愛機でもあります。変わりもののびっくりどっきりマシンなのに完璧に整ったオールラウンダー(強いて言うなら柔らかめの雪面が得意)です。

特徴としてはテール側が2つに分かれたスワローテイルがまず目にはいります。パウダーに入って踵に体重を載せると面白いようにテールが沈んでトップが上がります。スワローテイルは長さは稼ぐけど接雪面を減らしているからです。たぶん。そして柔らかいフロントはパウダーだろうが荒れた面だろうが乗り上げてくれます。トップが刺さる気がしない。

板の硬さは見た目ではわかりませんがものすごく極端です。後ろだけメタルも入っており固く、前はめっちゃ柔らかいです。語弊があるかもしれませんが、センターからテールの力強さを最終的に使っていくようなマシンかなと思います。おかげで硬いバーンでもぼちぼち滑れてしまうまさにマジカルマシーン。いきなり変わり種もどうかという気はしますが、万人にオススメできます。

ちなみにRは15とファットの中では極めて小さい値になっています。しかしセンターは105mm。つまりトップとテールがとんでもねぇこと(150-105-138)になってます。

書いてて改めてヘンテコな板だなぁと…しかし乗ってみると全体としてのまとまりがすごくこれを考えた人は天才でしょうとしか言いようがないです。

あとデザインがめちゃめちゃ特殊な上、おそらく毎年なんですが変わります。好みのデザイン買いましょう。

名前はもちろん魚っぽいから。

LINE BLADE OPTIC 104

https://lineskis.com/ja-jp/p/blade-optic-104-2024

またまたLINEです。BLADEとBLADE OPTICがあり、姉妹機のように見えますが全然違います。BLADEが変態さん向けだとしたらBLADE OPTICは普通を極めすぎて一周回って凄みを感じる板です。

普通と言ってしまうと面白くなさそうなんですが、全くそうではない。まずシェイプは見た感じだととにかく普通に見えます。バカでかいトップもないしRは19です。もちろんシェイプは各社しのぎを削っており、そんな簡単に言うなと言われそうです。しかし見た目通りどんなところでも普通に滑れてしまいます。全く裏切ることもないし特殊な乗り方も要求してこない。逆に自分のやりたい滑りは受け入れてくれる。まさしく最強の普通。

一応これはメタル入りですが、大きく肉抜きされた特殊なGAS PEDAL METALとなっています。なのでメタル特有の硬い感じはなく、LINEらしいしなやかさに味付けとしての強さが加えられている感じ。パウダーももちろん余裕でしょう。

ファットに乗ったことがない人にオススメ聞かれたら僕ならコレを推したい(BC除く)。

繰り返し書きますが、BLADEの方は全然違う変態さんマシーンなので間違えないように注意して下さい。

LINE BLADE

正気じゃない板(褒め言葉)です。

上の表わかりますか。RadiusがTightとしか書かれていません。こいつぁヤベェぜ。実際めっちゃ小さく感じ、体感12くらい?です。そして凶悪なのがメタル入りですが真ん中でメタルが割れています。なのでターンに入った瞬間決まった形にたわみます。結果として何をどうあがいても小回りというピーキーなんてもんじゃない板に仕上がっています。例えばR13くらいの基礎板はいてても大回りはできます。しかしこいつはうるせぇ小回りしろそれが最高だと言ってきます。ただ極振り特化板なだけあってショートターンは超楽しい。ずらしとか言ってる場合じゃないくらいグイッときます。ぶっとんでいる。太い板なのでもちろん雪面が荒れててもいいんです。しかし小回り。ファット界を一周回ってしまったライダーさんいかがでしょうか。

こんなけぶっとんだコンセプトの板なのに破綻せずに滑れるものを出してくるのはさすがLINEです。すごすぎだっぴ…(´・ω・`)

LINE VISION 108

BC向けの軽量板です。1605g(183cm)なのですからかなり頑張っている方。

板はBC向けの中でも柔らかめに振っていると思います。LINEらしいといえばそうです。硬い斜面だとバタつきはします。

板自体はグラフィックはかなり個性的ですがそれに反してBLADE OPTIC同様に癖がありません。柔らかめとは書きましたが、カリカリのアイスバーンは別にしてオールラウンダーを名乗れるだけのスペックはあると思います。

K2 MINDBENDER 106C(108Ti)

これはですね、BLADE OPTICに並ぶ普通系オールマイティマシンです。最初の一本にはこれもオススメできます。こちらはCの方であればメタルなしが選べます。ただ返りはそこまで弾かれる感じもないので単純に軽いほうがいいのか、いきたい斜面が硬目か柔らかめか、はたまたライダーの体格で選べばいいんじゃないかと思います。

白馬あたりで滑っているとよく海外の方が履いているのを見かけます。見かける板No1かもしれません。それも納得な懐の深さ、受け入れてくれる感の強い板です。

BLADE OPTICと比べればそれはもう好みであり人によってどちらでもかなと。一応僕ならアグレッシブさはBLADE OPTICの方が感じるかなというところです。

あまり悪いことは書かない方針なのですが、これだけは言わして欲しい。K2さんこのグラフィックはちょっと…

LINEは今K2傘下なのでグラフィックも棲み分けで、弾けるLINE、落ち着いたK2なんでしょうか。

NORDICA Enforcer100

前回の記事でも紹介したイチオシハイパワー板。ハイパワー板は今回紹介する中では他にVolkl Mantra、Faction Dancerがいます。この2つに比べるとパワー感は丁度真ん中というところ。Mantraほどじゃないですが、明らかに破壊突破系の板です。それでいて追従性が本当に素晴らしい。バタつきも全然ありません。ターンも自由自在で、硬いはずなのに鉄板回してるみたいな印象は受けなかったです。ファットなのでそれなりですが踏んで返ってくる感じもあります。ゲレンデ使いならこれで10年くらい幸せになれそうな板です。ここではべた褒めしまくってますが、乗ってる人を見たことがない。そのレアっぷりもいいと思います。

試乗会でBrizzard・Nordica陣営は種類をあまり持ってくるイメージがないのですが、Enforcerはよく置いてあるので是非試乗してみて欲しい一本です。

FACTION DANCER

My所有板です

持ってます。はい、もちろんオススメ板。当然だよなぁニチャペロォ

マジメに言うと、これも上で紹介したEnforcerに続いてハイパワー板です。メタルががっつり入っています。MantraとEnforcerは突破系で間違いないのですが、こちらは突破系といなし系の間にいるかなと思います。普通のゲレンデでも最近オフピステやツリーランがありますが、普通じゃないゲレンデやBCでいやこれ厳しくね?みたいなところでこの柔軟性が活きるかなということで使っています。実際なんでもできます。なんならパウダーだって多少沈むけどいける。今回紹介するハイパワー3兄弟の中では対応力がトップでしょう。

1シーズンほとんどコレを引っ張り出していたくらいです。ガタガタのボコボコなとこでも突破できますし、いやこの段差でかすぎしょって時でもがんばれます。一晩降り積もったドパウバーンもリフトが動いて30分後には無惨な姿になりますがこの板ならずっと楽しいです。

Factionらしくアグレッシブさが随一です。ものすごく板が動いてくれます。言い方はあれですが、ちょっとイキった滑りができます。跳ねた時の安定感もビシッとしていて遊び心がどんどん刺激されていきます。僕はフリースタイル的なことは全然できませんが、そういうことがやりたくなるような楽しさを持ったフリーライド板というところでしょう。

ビンディングの取り付け位置についても書きたいと思います。Factionの板は推奨位置が3つあります。センター寄りのNewschool、Progressiveと続き、最後にClassicが一番後ろになります。Classicを試乗で試したのですが、本当に昔っぽい板になります。ピステンバーンをGSみたいに滑るならいいかもしれないです。ただこの板は明らかにセンター寄りの位置で乗るべき板だと思います。理由は上述したように遊び心が満載の板だから。なのでProgressiveの位置にとても納得したわけです。

あとグラフィックがとてもかっこよく飽きがこないです。Factionは本当にいいデザインしますね。僕の持ってるモデルは左右があるようなデザインになっていますが、形は左右対称です。このデザイン逆だとちょっと残念な感じになりますが、エッジのすり減り的にそうせざるを得ないところもあり…

Factionもそれを感じ取ったのか来シーズンモデルは左右どちらでもいけるデザインに変わってました。

所有板なのでだいぶエコヒイキ感あるレビューになりましたが、遊び心が欲しくてかつメタルならこれっしょというのが僕の結論です。

FACTION AGENT

シェイプはDancerと同じ…というよりDancerがAgentと同じなのか。

こちらはメタルが入ってません。試乗する前はメタルないしちょっと弱い板かなーと思って履きました。

ところがですね、こいつは強い。張りがあるという言葉が一番しっくりくるかもしれません。ガンガン圧接面をかっ飛ばしてもバタつきやしません。おまけにBCでも使えそうってくらいに軽い。謎の技術です。

Dancerとの違いですが、強い弱いで語るのは間違っているのではないかと思います。Dancerはメタル入り故に雪面からの反応がマイルドです。一方Agentはスッッパーンと返ってきます。その返り感もとても気持ちがいいものです。そして軽いので斜面の形をそのままに味わって楽しい板。なので乗り味の違いで比較してもらいたいです。ただAgentは本当に素晴らしいの一言しかございません。

DancerおよびAgentは3がセンター106mmのモデルになります。昨シーズンモデルはファットの一番標準ともいえるこのサイズが何故か茶色(写真は女性用のXをもってきました)でちょっと微妙カラーでしたが、次モデルはとてもきれいな青系の色になってました。

本当言うと、Dancerと後述しますがLa Machineを持っているにも関わらずこれが欲しくてたまりません。でもさすがにシェイプ同じようなのを3つかー、僕の身体はなんで一つしかないんだー、働きたくねぇなどと言いながら苦悶しています。まぁそれくらい良い板だってことです。遊び心満載の代表格、Agent良いと思います!

FACTION LA MACHINE

はいみんな買ってくださいー。僕もってますーニチャペr

はいごめんなさい。でも本当にいい板なんです。

まずこの板の位置づけですが、Factionの中ではBC向けとしてラインナップされているようです。

実際テールにはシールのフックをかけるための窪みがついています。そして軽いです。

BCだと誰も整備していない斜面は日当たりや風や密集したツリーその他諸々でありとあらゆる地獄をお見舞いしてきます。僕のようなへっぽこではお板様に頼らせていただくしかありません。というわけでBC板に悩んでいた時に見つけたのがこのLa Machineでした。

まず板としては張りが強いです。この軽さなのにすごい。僕の知る限り近しいのはBrizzard Zero-Gだと思います(Zero-Gもすごくいいんですが試乗会に出てこないですよね…)。

板がたわむよりはしっかりと支えて踏ませてくれる板が好きな人にいいと思います。硬いところから柔らかいところまでなんでもござれの板だと感じました。

このシリーズはセンター幅もちょっとおもしろいです。2が99mm、3が109mmとなっています。先述のDancer、Agentの3が106だったことを考えるとちょっとワイドに振っている様子。

サイズ繋がりで実は注意点があります。それはサイズによってキャンバーの深さが変わるということ。ちょっと今手元に資料がないのですが、2は2mm、3は1mmだったかと思います。乗り比べてみると違いを感じました。3はかなりリバースキャンバーっぽさが出て、ツリーランのように障害物を避けて滑るような状況でもピボット的な動きが楽でした。おそらく2は春のようなコンディション、3はシーズン中ずっとという棲み分けなんでしょう。なので自分は最初2を買うつもりでしたが、3にしました。

Factionのスキーは本当に良くて自分は大ファンになっちゃいました。

OGASAKA E-TURN ET-10.8

ここにOGASAKAさんの板を書くことになろうとは自分でもちょっと驚きですが、本当に良かったので。

さすがOGASAKAというべきかターンがとても気持ちいい。小回り中回り大回り、全部自由自在です。そして板自体は何かトリッキーなことやってこれを実現してるような雰囲気がなく、とても自然体です。どうやって作ったんだろうと思うほど。

重さは178cmで1760g程度なので決して軽い板ではないです。どちらかといえばゲレンデ向けな板。

これ一本でピステンバーンはもちろん、どんな状況でも滑れそうという雰囲気が伝わってきます。この板もまた僕的にファットスキー最初の一本にとてもオススメできます。とりわけ日本で言うところの普通のスキーが好きで、ファットもやってみたい人には感性が合うのではないかと思います。

余談ですが、OGASAKAには別ブランドでBLASTRACKがあるのになんでOGASAKAブランド?と思う人も多いと思います。自分も気になったので聞いてみたのですが、どうやらOGASAKAは滑りをメインとしたフリーライド向け、BLASTRACKは遊び系であるフリースタイルに振っているのだそう。

VOLKL M7 Mantra

最強に強いやつ。25年モデルはM6からM7と更新されました。

破壊系といえばコレな板。もうとにかく強い。荒れてようが段差があろうがおかまいなしです。ファンをたくさん抱えている板というのがひしひしと伝わってくるような板です。M7になってよりまとまったような気がします。また、板の硬さも強さはそのままにフレンドリーな感触になったかなという気がしています。少なくとも自分はM6とM7ならM7を間違いなく選ぶっていう感触はありました。

色々書くべきなんでしょうが、MantraはマジMantraすぎて書くことがないというか…

曲がる必要も感じなくなってくるんで自分なら一段長いものを買うかもしれません。

Mantraいいとおもうぜ!!(よだれだらー^q^)

VOLKL BLAZE104

BCからゲレンデまで使える超優等生といった板。

4Dラディウスのおかげなのか曲がり方もVOLKLらしいフレンドリーかつ自由自在感のある板です。

BC始めるときに店員さんにオススメされたのですが、それも納得のデキ。1800gあるので軽量級ではないですが、あまり歩かず滑るタイプのBCにもいいのではないでしょうか。1800gの板だけあって、それなりにどっしりと構えた滑りができます。

レスポンスはどちらかといえばしっとり系。その分急な動きはしないので安心感があります。

BCからゲレンデまで含めた初めの一台で選ぶならこれかもしれません(ゲレンデでも常用するならビンディングもそれなりに強いものにしておく必要はあると思います)。

SALOMON QST106

最近人気が爆発中のこちら。一言で言うならすごく特徴的な汎用マシン。

トップ・テールはどちらかというと柔らかく、センターはガッツリ硬い。ゲレンデのピステンバーンをかっ飛ばすとバタつきはするものの、謎の信頼感を醸し出してくるセンター部分でガンガンいけてしまう。荒れたところにいけば板全体のまとまりがよく遊ばせてくれる。

カービングを決めていく板というよりは、ずらし・ピボットを使って板を回していくようなタイプだと感じます。とにかく使っていて楽しい。Factionとはまた違った方向の遊びがある板でした。人気が出るのも頷ける。

G3 FINDr R3 94

いよいよマニアックになってきましたがG3 FINDrです。

BCに使っていける1490g(172cm)という軽さです。キャンバーが6mmと今どきのオフピステ系板ではないようなしっかりとした深さがあります。カタログにもClassic Ski Feelと書かれているだけあって、その滑り心地は昔ながらのスキーに忠実です。特筆すべきは軽さに反するその硬さで、ポリウレタンサイドウォールとやらが半端じゃない硬さを出しています。トップもロッカー部分は短いです。そのおかげで接雪面は山用・オフピステ向けとしては信じられないほど長いです。

BCで使う場合は道具としてのスキーといった趣すら感じる乗り心地&スペックでした。一方でゲレンデで使用するとめちゃくちゃ面白い。基礎板もかくやという滑りができるのに荒れたところへ行っても平気、おまけに尋常じゃない軽さで振り回しが余裕。冬山を歩き回るのにもいいと思います。しかしゲレンデで使ってもめちゃくちゃ楽しいだろうと感じた板です。どんなオススメの仕方をすれば伝わるか無い頭を絞ってもわからない独特な面白さがあります。

あと試乗していて思い浮かんだのが、高齢になって脚力が弱ってきた人向けじゃないかということ。ゲレンデしか滑らないけど重い板が辛くなってきたなーと言う人に一度乗ってみてもらいたい。さらに言えば先述したように乗り心地がクラシックなんです。昔ながらの滑り方を全肯定してくれます。これは新境地が開けるのではないだろうか。スキーヤー人口も高齢化が著しいと聞くのですが、これでもう一発滑って見て欲しいなぁと思いました。

G3 SEEKr R3 110

こちらは先のFINDrと比べ、よりトップロッカーを伸ばしキャンバーも薄くしたBCっぽさを出してきた板です。FINDr同様に構造の強さ・軽さという要素がしっかりあります。その結果びっくりするほど乗りやすい。

La Machineと比べるとピボットはしにくい代わりに安定してきっちり滑れる印象です。滑りの基礎がしっかりしている人ほど好きになれるかもしれません。残念ながら僕は遊びでしかスキーをやってきてないのでその真価を本当に分かるかと言われると想像に頼ってる部分が大きいので悔しいですが。

ゲレンデのオフピステバーンを強い板で遊びたいけど脚力が足りないって人にも良さそうです。少なくとも僕は一本買って遊びたいと思いました。

DPS Pagoda Tour 94

お高い系メーカーの一角であるDPSからPagoda Tourです。

板だけで$1864というすごさなのですが、試乗のいきごみとしてはお値段以上があるのか!?となっていました。結論から言えばお値段に見合った上質な滑り心地です。

しっかりと雪面を捉えてくれるというか、追従性のようなものを感じます。また、滑り自体も破綻がなく裏切られることがなさそうといった印象が強いです。ずらしたい時も素直に動いてくれますし、踏めば返ってきます。1430g(178cm)の板でこれはすごいと思います。

これは確かに好きな人は好きかもなぁという雰囲気があります。

ZAG UBAC 95

日本ではまだあまり見かけないZAGから出ているBC向けのスキー板です。178cmで1420gなので軽いです。

軽い板だと頼りなさがあったりパタパタしたりというものを感じがちですが、こちらはそんなことがなく良い作りしてるんだなぁという印象を受けました。Factionのように張りがあるタイプではなく柔軟さでしっかり雪を捉えていくような板でした。じゃあ柔らかくて頼り無いのかというと不思議とそんなこともなくて、ちゃんと踏みとどまれます。ターンも倒せば入りから素直に入っていくオートマチック感がある、そんな板だと感じました。

ところでZAGはフランスの会社のようですが、フランス車でお馴染みの猫足みたいな板かもしれません。そういえば張りが強い傾向にあるFactionはオーストリアだしそれぞれのお国柄も板に反映されるもんなのかな。

ARMADA LOCATOR 104

軽いツーリング系スキー板を探していて気になっていたのがこちらのLOCATORです。下調べではなかなかその筋の人たちに人気がある感じ。重量は178cmで1450gとツーリング向けです。

たしかに乗ってみても軽く、足の動きがとてもよかったです。しかしながら良くも悪くも軽量板らしいパタパタ薄板感もありました。試乗したコンディションが固めの雪だったというのがあるのでこれに関してはなんともです。ただ、どちらかといえばしっかりと柔らかい雪が乗ってる方が真価が発揮できるとおもいます。

ELAN RIPSTICK 102

こちらは以前から人気のRIPSTICKです。25年モデルでフルモデルチェンジとなりました(写真は古いものです)。

個人的に一番感じたのは柔らかくなったかな?というところ。以前のモデルではAmphibioと相まってピステンバーンでのエッジの入り方に特徴をすごく感じていましたが、そこはかなりマイルドになった印象です。

残念ながらドパウで試したわけではないのですが、より柔らかいところへ入っていく方向にしたのかもしれません。

フルモデルチェンジになったということで、欲しい人は何が変わったか調べてからにした方がいいと思います。

BRIZZARD ZERO G 95

言わずとしれたツーリングスキー界の雄であるZero Gです。僕が持っているのは人から譲り受けた初代のもので現行と違うものですが、本当に素晴らしいので書きたいと思います。試乗会で見たことはないんですよね…

まず驚異的に軽いです。そんな軽くて大丈夫なのかと思いますが、板はそれに反してしっかりとしています。どうやって実現してるのかわからないレベル。

トーション自体は張りがあるタイプで、変な捻じれもせず重量を考えたら本当にすごいです。なんなら硬いバーンでも普通に滑れてしまいます。La Machineも似たようなところがありますが、あちらが自由自在系だとすればこちらは滑り系。BRIZZARDらしいです。

BCにいく人が好んで所有しているのもわかります。

番外:ICELANTIC NOMAD

こちらもフルモデルチェンジされたものです。

ただ番外としています。それは私がフルモデルチェンジしたということを知らないで試乗をパスしてしまったからです。やっちまったアアアアアアアア!!

というのも、ICELANTICは前モデルを一通り試乗しておりました。正直言うと悪くはないんだけど、積極的に選ぶほどではないかなという…グラフィックはかっこよかった。

なので今年はいいやーって感じに流していました。で、フルモデルチェンジをしたと知ったのがシーズン明けてからです。だからみんなIcelantic乗らないの?って聞いてきてたのか。あとで「えぇ、知らなかったの?プギャー」されましたorz

はい、ごめんなさい。というわけで周囲の評判しかお伝えすることはないのですが、前とかなり変わっていて返りもしっかり感じるということでした。一本欲しいという話もかなり良さげ。ああぁぁ〜〜〜乗りたかった🥺

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