持ってるスキー板たち
毎年一本ずつ増えていってるので紹介したいと思う。あまりスキーをガチでやってない人や、スキー未経験の人はたかが板なのになんでいっぱい持ってるんです?と思われるかもしれない。その気持はよくわかるのだが、スキーと言っても実は色々なカテゴリがある。所謂”普通のスキー”というのはリフトがあって整地されたゲレンデを滑るというもの。その他にもゲレンデ内の非圧雪エリアやツリーランを行ったり、雪山をスキーで登って滑るバックカントリー(BC)、キッカー(ジャンプ台)とかレールやらで遊ぶフリースタイル、コブを縦にいくモーグル、、、とまぁ他にもまだまだあるのだが実はスキーの世界は広いのである。色々やってみようとなると、スキー板は増える運命にある。しょうがないのだ。
Volkl Racetiger SC Carbon
みんな履いてる感じの板、のちょっと良いやつというポジション。重量は実測で5.4kg(165cm、2本)SCはショートだかスラロームだか、とりあえず小回り(読んで字のごとく、ターンするときの径が小さいこと)である。指標であるRadiusは13.0(165cmモデル)になっている。Racetigerはレース系のモデルに付けられる名前だが、SCはその中では一番やさしい感じの板である。メタルは入っておらずカーボンで作られているそうな。実際、そこまで重くないしコブに入ってもギュンギュンたわむ。
先端側についてるギミックはUVOと呼ばれるもので、振動を吸収するダンパーになっている。最初はセールスのネタかと思っていたけども、これが優れもので本当にバタつかない。もっとも、自分が持ってるのは旧モデルで、今の最新型はUVOの替りに素材で吸収するようになっているそう。重量物が付いてて嬉しいこともないので進歩しているようだ。
とにかく優等生なのが気に入っている。レースモデルみたいに反発がものすごいということはない。SCだけどロングなターンも決めれる。ガタガタの不整地もそこまで硬い板じゃないので問題はない。それでいてじゃあ頼りない感じがあるかといわれるとそんなこともなくてガンガン飛ばしてもメタル入りには劣るだろうが全然不安はない。反発を使って小刻みに小さいターンを刻んでいくと真価が発揮される。本当に楽しいし気持ちが良いのだ。
普通の板でゲレンデ全部楽しもうって観点から見れば完璧である。これまで競技をやっていたわけでもないしブランク空きまくりの自分でも使えてる感を出してくれるのがなんといってもいい。さらに普段自分は太い板ばっかり使ってるのだけど、たまには基礎もやらねばという時にも役立っている。一本は持っておきたい基礎板にこれをチョイスした過去の自分を褒めてあげたい。
LINE SAKANA
太い板系に属するもの。長さは178cmある。重量は実測で5.2kg(178cm、2本)であった。見ての通りなのだが太い上に異形である。実は自分が買ったファットスキーはこれが始めてだった。店員さんに太い板やりたいんですよねぇチラチラッってしたところ出てきたのがコレ。シーズン終わり際だったこともあって在庫があったというのも大きいけど。
結論から言えばとても気に入っている。ヤバい。楽しすぎて語彙力を喪失する。まずこの板の異形っぷりだが、特徴は大きく分けて2つある。1つがこのシェイプのエグレっぷりだ。ファットな板なのにRadiusは13である。エッジを使う整地面ではぐいっと小さく曲がる感覚が味わえる。もっともこの板の前半分は非常に柔らかい。LINE自体が板は全体的に柔らかめであるが、SAKANAは後ろが固く前は柔らかい。なのでカービング前半がギリできるみたいな板である。自分は後ろ側をがっつり使うスタイルで楽しんでいる。
もう一つは後ろの魚の尾みたいな形。パウダーだったりモコモコの雪につっこみおもむろに後ろに体重を預けるとめっちゃ前が浮き上がり楽しい。普通の板以上に後ろが沈み込む気がしているのだが、このテール形状が雪を逃がすという点で役立っているんだと思う。この後ろ部分にはメタルが入っていてがっしりしている。気分的には前部分で雪を下へ持っていきつつ、体重はビンディングから後端で支えるといった乗り方をしてる。これがまた楽しい。コース脇でもどこでも入っていきたくなる。
欠点としてはこのシェイプ故、BCではちょっと使いにくいかも…と思ってたりする。ハイク時にセンター部分のエッジは使えなさそう。
Atomic BACKLAND107
BC用に買った板。重量は実測で4.78kg(182cm、2本)であった。BCでは定番モデルとのこと。付けているビンディングはMARKER KINGPIN。107mmモデルなのでパウダーであれば真価を発揮。ただ硬めの雪面だと軽量モデルらしくちょっとパタパタする。語るのも難しいくらい軽量なりに普通な板なのだけど、逆に言うとそれがいいのかもしれない。先端部分が船底みたいに上に反っている特殊な形状をしているが、これの良さはいまのところちょっと分からずじまい。もっとBCをやり込んで色々語れるようになりたい。
Faction DANCER 3
ビンディングはMARKER DUKE PTで重量は6.82kg(178cm、2本)である。FACTIONの板はあまりゲレンデで見かけないメーカーかもしれない。試乗会で何度か乗って自分的にはかなりのお気に入りメーカーになった。フリーライド、フリースタイル、BCを扱うメーカー。デザインも見ての通り非常におしゃれで気に入っている。買ったばかりでまだ使っていないので試乗会の感想になる。
この板を買った動機だが、メタル入りで太い板を使って荒れた不整地を突き進みたいっていう目的。最初はNORDICA Enforcerを買う気であった。実際Enforcerの方が滑った時の具合は良いと感じた。そもそもEnforcerはメタルが二枚、DANCERは一枚だそうなので作り方から違うけど。
Enforcerは激重の板なのでゲレンデオンリーでしか使いたくない。こちらはBCでも一応持っていこうかなって思えるくらいの重さ。DANCERでも思ってたような滑りはできたので買った。メインはゲレンデのつもりでいるが、せっかくなのでBCにも使う予定。
しょっぱなからちょっとネガティブな話をしてしまったが、DANCERはとても良かった。なんといってもニュートラルな感じがする。それだけだと特徴がないのが特徴でつまらん板だなと言われそうだけど、そうはならないのがDANCER(Enforcerもだけど)の良さだった。やりたいこと全部やらせてくれそうなのが良い。今シーズン使い込んだらまた追記したいと思う。
DUKE PTを選んだ理由だが、板がパワーあるし使い方も下りメインのパワー系でいこうと思っているのだからじゃあDUKE PTだ!というIQ30くらいの知能で考えた結果である。実際、自分の実機を見ても強そう(ヨダレだらぁ)って感じだ。期待したい。
ちなみに、お店でビンディングを付けてもらい受け取った瞬間、分かっていたがずっしりきて思わず「重っ!」と言ってしまった。お店の人いわく、重さを気にする人にはそもそもオススメできないという話であった。よかろう、足を鍛えようではないかハハハ。
おまけのDUKE PTでモードチェンジ
ビンディングの全体像はこんな感じ。ただのゴツい系フリーライドのビンディングに見える。
前側のレバーを下まで押し込む。このレバーはウォークモードのビンディングロックもかねている。
パカッと開くので内側についてる銀色のつまみを跳ね上げると固定してるクリップ部分が開いて前コバの金具がまるごと取れる。
次は後ろ側の方。KINGPINと違ってヒールが乗るとこをただただ押し込む(結構力がいる)
でもってローラーがついてる金具を跳ね上げるとブレーキが跳ね上がった状態でロックされる。
これでモードチェンジは終わり。
DUKE PTにはヒールの高さを二段階しか設定できないが、一応はついてる。
ウォークモードに切り替える時最も大事なこと。巷じゃもう散々言われてるが前コバの金具部分を絶対に失くさないことである。これがなくなると後ろコバは当然ロックされない。登ったはいいが降りられなくなるのである。